歯と花粉症の関係
- 2025年3月30日
- 一般歯科
こんにちは、WILL Dental Clinicです。
3月になってもまだ肌寒い日が続きますが、木場駅近くの大横川沿いの河津桜は満開になっています。
しかしこの時期、花粉症の人たちにとっては辛い時期ですよね。
そこで今回は、歯と花粉症の関係についてお話しさせていただきます。
歯と花粉症には直接的な関係はないように思われますが
花粉症の症状や治療が口腔内の健康に影響を与えることがあります。
特に、鼻づまりや口呼吸、抗ヒスタミン薬の副作用などが歯や歯茎に悪影響を及ぼすことが知られています。
鼻づまりによる口呼吸とその影響
花粉症の主な症状の一つに鼻づまりがありますが、鼻が詰まると口呼吸を余儀なくされることが多くなります。
通常、鼻呼吸によって空気が湿潤され、体内に取り込まれる前に異物が除去されます。
しかし口呼吸を行うと空気が直接口腔内を通過するため口の中が乾燥しやすく、唾液の分泌が減少します。
唾液には抗菌作用があり口腔内の細菌の繁殖を抑える役割があるので
唾液が減少すると口腔内の細菌が増えやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
また、口の中の乾燥によって口臭が強くなることもあります。
このように、花粉症による鼻づまりは間接的に口腔内の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
花粉症による副鼻腔炎と歯の痛み
花粉症が原因で副鼻腔が炎症を起こすことがあります。
この状態を副鼻腔炎(蓄膿症)と呼びます。
副鼻腔は上顎の歯のすぐ上に位置しており、炎症が起こるとその周辺に圧迫感や痛みを感じることがあります。
特に上顎の歯に近い副鼻腔が炎症を起こした場合歯が痛むように感じることがありますが、実際には歯自体に問題があるわけではなく、副鼻腔炎が原因です。
副鼻腔炎による歯痛は、通常の虫歯や歯周病による痛みと異なり
特定の歯だけでなく広範囲にわたる痛みが特徴です。
また、副鼻腔炎が治まると、歯の痛みも軽減することが多いです。
このような場合は、歯科ではなく耳鼻科を受診することが推奨されます。
抗ヒスタミン薬の副作用と口腔内の健康
花粉症の治療として広く使用される抗ヒスタミン薬は、アレルギー反応を抑える効果があります。
しかし、これらの薬には口の中が乾燥するという副作用があります。
唾液が減少すると、先に述べたように口腔内の細菌が増えやすくなり
虫歯や歯周病のリスクが高まります。
また、口の中が乾燥すると不快感が増し、飲食が困難になることもあります。
このため、抗ヒスタミン薬を服用している間は、こまめに水分を摂取して口の中を潤すことが重要です。
また、歯磨きやデンタルフロスの使用、マウスウォッシュなどの口腔ケアを徹底することで、口腔内の健康を維持することができます。
特に、寝ている間に口呼吸が続くと乾燥が進行しやすいため、就寝前にしっかりとケアを行うことが重要です。
免疫反応と歯茎の炎症
花粉症は免疫系が過剰に反応するアレルギー反応の一種です。
免疫系が花粉などのアレルゲンに対して強く反応することで、全身に炎症反応が起こることがあります。
この免疫反応は口腔内の健康にも影響を与える可能性があり、歯周病が悪化するリスクが考えられます。
花粉症のシーズン中は免疫系が活性化しているため、歯茎の腫れや出血などの症状が現れることがあります。歯周病は、進行すると歯を支える骨が破壊され、最終的には歯が抜け落ちる可能性があるため早期の治療と予防が大切です。
まとめ
花粉症と歯の健康には直接的な関係はないものの
花粉症の症状や治療が口腔内に間接的な影響を与えることがあります。
鼻づまりによる口呼吸や
抗ヒスタミン薬の副作用により、口の中が乾燥しやすくなり
虫歯や歯周病のリスクが増加する可能性があります。
また、副鼻腔炎が原因で歯痛が引き起こされることもあります。
花粉症のシーズン中は、口腔内のケアを徹底し、鼻呼吸を心がけることが大切です。
また、歯痛や歯茎の炎症が続く場合は、専門医の診断を受けてください。
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