根の治療
- 2024年1月5日
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こんにちは!WILL Dental Clinicの石田です。
今日は以前神経を残す治療についてブログを書きましたが、神経がすでに死んでいた、もしくは過去に神経を除去する処置をしており、再度、根の中の神経の治療を行う場合について書いていきたいと思います。
歯科の根の治療は、通常「根管治療」と呼ばれ、歯の神経や血管が感染や損傷を受けた場合に行われる治療の一つです。以下に、根管治療についての記載します。
治療の目的
根管治療の主な目的は、歯の中にある神経組織(歯髄)が感染、炎症、または損傷している場合に除去し根管を清潔にして細菌数を減らし再度細菌数が増えないように封鎖することです。
再根管治療も同様で、過去に歯髄を除去し封鎖している材料が細菌感染を起こした場合に除去し消毒する処置を指します。
治療の手順
歯の根の中にアクセスするために、歯の頂部に穴を開け、根管にアプローチします。
感染した歯髄またはガッタパーチャと呼ばれる根管封鎖材を取り除き、根管内を洗浄します。これにより細菌や感染源を取り除きます。
根管にガッタパーチャを充填し、その後、再び封鎖材料で根管を封鎖します。
根管治療後、歯は通常クラウン(被せ物)で覆い弱くなった歯質を補強します。治療した歯が割れにくいように保護し、機能を回復させます。
例外として歯質が多量に残存している場合は削った神経への穴だけをプラスチックで埋めたり。セラミックを用いて削る量を最小限にとどめることもあります。
また当院では保険治療であっても原則的にラバーダム防湿と呼ばれる処置を行っています。
根管治療の成功はラバーダム防湿なしにはありえません。
ラバーダム(Rubber Dam)は歯科治療中に使用されるデンタルダムとも呼ばれる器具で、口を仕切り、特定の歯を孤立させるために使用されます。ラバーダムは主に以下の目的で使用されます。
湿気や唾液の制御
ラバーダムを使用すると歯科治療時に患者の口内を孤立させ、湿気や唾液の影響を最小限に抑えることができます。これにより歯の治療がより効果的に行えます。
感染防止
ラバーダム治療中に歯にアクセスする際に、歯に付着した細菌や唾液から歯を保護します。これにより、大幅に根管に入る細菌の数が減り感染のリスクを低減します。
つまり唾液が根管の中に入ることが後々の再根管治療を行う必要があるリスクを高めます。再根管治療を行う際は被せ物や詰め物を除去しなければならないだけでなく、治療の成功率も根管の隅々まで細菌が入ってしまうため大幅に下がります。
視野の改善
ラバーダムを使用することで、治療対象の歯に対してクリアで広い視野を確保できます。これにより、より正確かつ効果的な治療が可能となります。
患者の安全性向上
ラバーダムは治療中に使用される薬物や材料が患者の体内に流れ込むのを防ぐのに役立ちます。安全性を向上させる一因となります。
根の中の治療の精度はすぐさま効果を実感する場面は少ないかもしれませんが、丁寧に治療することで将来的な歯の治療の回数を減らしひいては歯の寿命を延ばすことに直結します。
そのほか根管治療した歯は治療回数が通常6-8回程度通って被せ物などになっていくのですが、当院では治療回数を極力短縮するためニッケルチタンロータリーファイルという電動で根の中を掃除していく器具を保険治療でも採用しています。
当院では長く歯を使えるよう常に意識し治療しております。
なにかお困りのことがあればぜひご相談ください。